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発行 / hayaoki books
2025年10月6日 初版第1刷発行
B6判 / 256頁
作家・山崎ナオコーラさん、絶賛!!
デビュー作『好きよ、トウモロコシ。』が大反響の中前結花、待望の第2作。不器用で不格好なわたしを"だいじょうぶ"にしてくれた言葉を集めたエッセイ集。
凸凹で傷つきやすい、やさしいあなたへ送る一冊。
<書籍概要>
出会ったばかりの人にもらったラブレター、母の涙とともにかけられた言葉で思い出す後悔、できないことばかりで苦しんだときに光をくれた友人の言葉。
読めばきっと、明日を生きる力が湧いてくる。持ち前のあたたかくやわらかかつユーモラスな筆致で「忘れられない言葉」をまとめたエッセイ集。
(hayaoki booksのサイトより)
その日の夕日がいちばんきれいだった。その日の夕飯がいちばんおいしかった。「文章を書いて生きていこう」とまた強く強く思った。出版したカーニバルのような三月十七日よりも、もしかすると、この感想をもらった三月十八日のほうがわたしにとっては忘れられない記念日になったかもしれない。日記には二日続けて大きな丸をつけた。とてもとても大事な日になったから。
——ミシンとオーブンレンジ / p127より
文章はいい。本になって完成するまでは、何度だって何度だって見直せるから。何度だって何度だって書き直せるから。
それに比べて。一期一会の出会いの、ナマモノの会話の、本当になんとなんと難しいことか。どんなに後悔したって、もうやり直しができないなんて。編集できないなんて。これからも、自分の口から出てくる言葉に深く満足できることなんてあるのだろうか。本当は、どんなシーンだってわたしは書き直したいのだ。
——花束を君に / p170より
人に頼ること、助けてもらうことを、以前は「申し訳ない」「恥ずかしい」そんなふうに思うことも多かったけれども、今は、ちょっと違う。苦手なことは助けてもらえばいい。その分、なにかをお返しできればいい。感謝をしながら、お礼を伝えながら、一生懸命返していけばいい。そんなふうに思えるようになった。もうミシンは触れなくてもいいの。もうオーブンレンジは苦手でもいいの。そして、わたしも違ったことでみんなの役に立ちたいの。
——父の作文 / p242より
[目次]
はじめに
排水口とラブレター
思え!!!
恋のバナナ
ポニーテール
春のぽたぽた
ロマンチックとレコーダー
エイキ
ミシンとオーブンレンジ
寒い国から
道
花束を君に
理想の人
宝の山
父の作文
おわりに