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私の彼女と女友達 / チョ・ウリ

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訳者 / カン・バンファ 発行 / 書肆侃侃房 2023年5月6日 第1刷発行 四六判 / 216頁 やめてほしいって言ったらどうですか? ダミが言うと、青年は意外にもやさしい声で返した。 寂しいんですよ。僕しか話し相手がいないんです。そうとわかってても、イライラするのはどうしようもなくて。 ダミは、青年の表情がふっとゆるんでからもう一度厳しくなり、再びゆるむのを見た。人の心とはじつに測りがたいものだと思いながら。 でも、罪のないコーヒーにやつあたりはやめてくださいね。 ——11番出口 / p36より ジョンユンの歌声が近づいてくる。酔うと歌を口ずさむのが癖なのだ。私は玄関で仁王立ちになって彼女を待ち構えた。約束した帰宅時間はとっくに過ぎていたし、電話も取らなかった。入ってくるなり怒鳴りつけてやろうと思っていたのに、ジュンユンはドアの向こうで暗証番号を間違えつづけている。警告音が鳴った。 ——私の彼女と女友達 / p84より 私を苦しめ、私が苦しめた、それでもやっぱり私を笑顔にし、喜ばせてくれた、小説のなかのすべての女性たちへ。私の立つ場所に共に立っていた彼女たちへ。私の彼女と女友達へ。それぞれが望んだとおりに幸せであってほしい、心からそう願っていると伝えたい。 ——著者あとがき / p203より どこにいても、必ず自分を守って。 それが私たちを守ることになるから。 クィア・労働・女性問題など、今を生きる女性たちをときにリアルに、ときにさわやかな余韻で描き出すチョ・ウリ初の短編集。 表題作「私の彼女と女友達」など八編を収録。初邦訳。 なんでもない場所で静かに働きながら、何かが変わる予感をキャッチするクィアたち。どこかバランスが崩れた場所で、不穏な気配を感じ取りながら生きる女性たち。 チョ・ウリは、不安定な世界に身を委ねざるを得ない人びとの動揺を丁寧に描き出す。本当は誰もが揺れている、その不可視化された振動が、いま、見える。  ——高島鈴 チョ・ウリの小説を読むとき、呼吸が軽くなる。心温まる話のときも非情な話のときも、風通しがちょうどいいから絶望に息切れすることがない。 枕元に置いておきたい多孔質の物語。 じっと耳を当てていると、以前は聞こえなかった声が聞こえてきて、見過ごしていた瞬間を振り返っている自分がいる。すらすら読めるのに、手を止めて考えさせる。なんて貴重な小説だろう。八篇の作品はどれも、人生の鮮やかなシーンを捉えることにとどまらず、追いついてこない世界に負けてなるものかという意志にあふれている。その力強さにこそ未来がある。  ——チョン・セラン (書肆侃侃房のサイトより) [目次] 私たちがハンドルをつかむとき 11番出口 ミッション 私の彼女と女友達 ねじ 物々交換 ブラック・ゼロ 犬五匹の夜 著者あとがき 訳者あとがき

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