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発行 / 草思社
2024年11月20日 第1刷発行
四六変 / 96頁
『切りとれ、あの祈る手を』の著者、
待望の書き下ろし作品!
本当に読みたかった哲学入門、誕生。
最初で、最後で、最短の一冊。
「みんな」の欲望と、あなたの欲望。「みんな」の不安と、あなたの不安。そこから、哲学は「普遍」へとあなたを導きます。あなたを超えたものへ。
(草思社のサイトより)
今、私は2024年の夏にこれを書いています。そちらはいつでしょうか。次の年の春でしょうか、一年後の夏でしょうか、それとも数年後の秋でしょうか、それとも数十年後の冬でしょうか——私の死後、もはや私が知ることのない夏でしょうか。
——序 / p1より
哲学の伝統的な問題があります。たとえば私が青色をあなたに示して、これは青色であると述べたとしましょう。あなたは無論同意する。青は青である。しかし、私とあなたが本当に同じ色を指して青色と言っているか、確証できるでしょうか。全く別の色を「青」という名称で呼んでいるだけなのかもしれない、その可能性は拭いされない。
このように、色彩のような基本的な認識においてさえ、個々の人間同士の体験は「シェア」され得ないのかもしれない。青色を目の前にしたわれわれは、こうして眩暈がするような端的な、乾いた「孤独」の中にいることになるわけです。
——不確実な私の死 / p47より
自分の生に意味があるかどうかは問題ではない。意味は与えられるものではありません。むしろあなたが意味を与える側なのです。そうではないでしょうか。近しく慣れ親しんだ誰かでも、遠く憧れる誰かでもよろしい。その人が深く絶望し、自らの生には何の意味もなかったとくずおれている時に——いや、決してあなたの生は無意味ではない! と断言できる誰かが、あなたにもおられるでしょう。あなたが意味を与えるのです。その大切な誰かに。そして、この「意味を与える」ことが、愛するということでなくて何でしょうか。
——跋 / p89より
[目次]
序
生まれてくることを選べない
「とりあえず」と「たまたま」
哲学とは死を学ぶこと
複製の生、劣化コピーの欲望
「自分自身の死」
「死の搾取」
死と宗教
不確実な私の死
葬礼、文化の起源
儀礼の問題
「根拠律」と儀礼
「救済」と「記憶」の問題
跋