発行 / 書肆侃侃房
2025年1月29日 第一刷発行
四六判 / 144頁
わたしが死ねばわたしはうまくいくだろう自販機煌々ひかる夜道に
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この世もあの世も同じ朝焼け
ひとりなのにあたたかいのは、わたしたちが「誰かの不在」でできているから。
——雲居ハルカ(ハルカトミユキ)
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東直子が「命の際の歌が胸を突く」と評した
『まばたきで消えていく』の歌人・藤宮若菜
生と死、そしてその間にあるすべてのものへ
さみしさの先で光り輝く第二歌集
(書肆侃侃房のサイトより)
みちづれになりたかったな 方舟はどこにもなくて音だけがある
たすけてといってみたくて揺らいでたこころ煙になってよかった
音だけの花火 きみをもう一度傷つけるなら今日だと思う
遠雷を胸に抱えて会いにいくこれが最後の七月だから
暮れていく季節に置いていかれてもうつくしい誤字のように生きるよ
——本書所収の歌より
ふわふわと掴みどころがないようでいて、実は誰よりも鋭く現実を見据えている。それが彼女の歌の凄さだ。まるで、「そっちは天国だよ。まだ行っちゃだめだよ」と忠告するかのように。
——さみしければさみしいほど、光るもの / p137より
言葉と向きあうとき、だれもわたしを守ってくれない。だれかの代わりではなくだれかが代わってくれるわけでもない肉体の、そこにはほんものの痛みがあって、ほんものの傷が風にさらされている。苦しくなる。逃げようともがく。もがくほど傷が深くなったり、べつの場所にあたらしい傷ができたりする。けれど、それでも、その苦しみがあるときだけ、わたしはわたしの人生を生きている。
——あとがき / p143より
[目次]
Ⅰ
晩夏、不在証明
永遠にして
あした音楽が消えても
Ⅱ
春だったわたしたちへ
ひらがなになる
まぼろしのたましい
おやすみ、ずっと春の窓
きみがかわいい呪いだったかについて
八月は夢のなか
てのひら
ぬるいみなも
わたしたちはうまく生きられたかな
還る
レイ
eureka
Ⅲ
歯並び
いないいない
とうめいな暴力、ゆれる祈り
Ⅳ
ハルシオン
lost summer
光に名前があるとして
解説 さみしければさみしいほど、光るもの
(雲居ハルカ)
あとがき