発行 / エイチアンドエスカンパニー
2025年10月10日 初版発行
四六変 / 352頁
「声が発されることは弱さではなく、生きる術なのだ。」
奈良県東吉野村。人口一五〇〇人の村の山あいに佇む一軒家、人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」。自宅を開放して図書館を運営する夫婦の日記集最新刊。
2024年の一年間の記録に、エッセイを二本収録。またもや過去最大のページ数で刊行。
(エイチアンドエスカンパニーのサイトより)
時折足を運んでくださるお客さんと司書席のところでおしゃべりをしていたら、当館の館長猫であるかぼすさんが膝に来て、私の毛繕い(手の甲を丹念に舐めてくれる)を始めました。それを見たお客さんが、「海青子さんとかぼちゃんは姉妹みたいですね。かぼちゃんがお姉さん」と言ってくれて、その言葉が妙に腑に落ちたのでした。
家庭内ではよく彼女のことを「お姉ちゃん」(犬のおくらくんがかぼすさんの一個歳下なので、おくらくんの姉という意味で)と呼んでいたのですが、私の姉さんでもあったようです。
——竜であった記憶 / p6より
もっと勉強して、沖縄を再訪したい。高橋さんは辺野古移設への反対運動をしている方々と一緒に、辺野古へ行ったのだそうだ。その道中は「ピクニックだった」と話していた。歌を歌ったり、お菓子を食べたり、お茶をしたり。「楽しくないと長く続けられないし、若い人や新規の人も入ってこないから」と。本当にその通りだなぁ、と深くうなづいた。ルチャし続けるためには、歌や楽しいことが不可欠だ。
——日記(山學日誌)一月〜十二月 / p38より
某氏の勧めにより、ひろゆき氏と斎藤幸平さんの対談動画を観る。斉藤さんのがんばりにより、過去最長でひろゆき氏の声を聴き続けることができた。僕は自分が左派だとは思わないけど、やはり問題は「左派の人気がない」ではなく、「俯瞰してる感じの人が多い」の方だと思ってしまう。考え続けよう。良い天気のひがよ。朝の散歩がてら道の駅へ。パンとゆで卵、コーヒーを飲んで帰ってくる。かわいい鳥のさえずりはよく眠れた朝には幸せを運び、眠れぬ夜を過ごした際には長い一日を告げる哀しみとともに。
——日記(山學日誌)一月〜十二月 / p264より
[目次]
竜であった記憶(海青子)
日記(山學日誌)一月〜十二月
研究ノオト「客観性のくびき」を放つ(真兵)
オムライスラヂオ年表(二〇二四)