左右社
2022年5月25日 第1刷発行
四六判変形 / 148頁
贅沢な栞付き(平岡直子の変/榊陽子・笑いながら、海へ/なかはられいこ 掲載)
*栞の画像は2-4枚目参照
——以下、本書所収の川柳より抜粋
夜型の髪へ獅子座の匂い降る
右胸のあなたが放火したあたり
オーケストラに混ざって百合を吹く人よ
雪で貼る切手のようにわたしたち
洗面器に夏のすべてがあったのに
油絵のなかで呼吸はできますか
木犀をわすれて先に行ってるね
あの星が滅びるまでの舌鼓
平岡直子さんの川柳句集。
噎せかえるほど強く、蠱惑的な香りの匂いたつ句集です。
十七文字のことばの連なりが、これほど抗いがたく、人を惹きつける引力を持つなんて。
まさに、胸の真んなかを刺し貫かれるような体験です。
おしまいに、川柳とは何者かということについて、著者自身のことばを紹介します。
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わたしが川柳について知っているのは、川柳とは自分の主人をあきらかにせずに発話できる唯一の詩形だということだ。ここは「どんな言い方をしてもいい」とゆるされている場所だ。
川柳はさまざまな誤解に晒されているが、歌人として川柳に出会い、驚き、夢中になったわたしには、川柳がときどきどうしても短歌の美しい死骸にみえる。短歌から<私>を差し引いて詩情だけを残したような、そういう夢のようなものにみえてしまう。
「あとがき」 p.145より
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目次
五十音順
照らしてあげて
幼稚園
12人
サーティワン
モノレール
21世紀
光ろうと月
予鈴
いい水
紅白
十二支
水中ソーシャルディスタンス
ABC
あとがき