里山社
2024年2月9日 初版発行
四六判/ 288頁
私たち家族はその「部落」にルーツがある。(中略)
自分の祖先がどんな身分だったかなんて、知らない人やわざわざ気にしたことすらないという人も多いと思う。でも、私はずっと気にせざるを得ない人生を歩んできた。なぜならば、部落に住んでいたり、賤民身分にルーツがあったり、そうみなされた人々への差別、「部落差別」「部落問題」がこの社会に存在するからだ。
——はじめに / p7より
「知らないままでいたかった」とも「知らずにいてすみません」とも思わせず、風通しが良いのにずっしり響いた。
この「世界」は、私たち次第で、もっとよくなる。
——温又柔 / 帯文より
関西の被差別部落出身で解放運動をする両親のもと、東京の部落ではない町で生まれ育った著者。
家では両親から「差別に負けるな」と言われ、外では「部落なんて知らない」と言う友人たちに囲まれ、混乱しながら自分なりの部落差別との向き合い方を探り大人になる。やがて2児のシングルマザーとなった著者は子どもに、ママ友に部落をどう伝える!?
日常の中で見えづらい差別は当事者をどう惑わせ苦しめるのか。泣いて笑って、やがて日本社会の様々なマイクロアグレッションに気付かされる、まったく新しい痛快自伝エッセイ。
(里山社ホームページより)
[目次]
はじめに
1「部落解放運動」の家に生まれて
おじいちゃんの爪
大きくなったら何になる?
「歌ってはいけない歌」君が代
〈部落〉が理由で就職できない!?
結婚差別——会ったことのない父の妹
「ある」のに「ない」とされること
高校生活に差した光
「翻訳」なしに話せる友だち
部落差別は「ない」と言う先生
クラスメイトへの手紙
ドキュメンタリー映画と出会う
部落解放運動との距離
「運動」の家からの独立
家族の映画か部落の映画か
2〈部落〉を子どもにどう伝える?
結婚と出産
「養ってもらってる」から仕方ない?
〈部落〉を伝えるサイトを作る
ママ友とする部落の話
北芝のコミュニティとの出会い
セクシュアルマイノリティの友だち
幼稚園選びと制服
女の子だから・男の子だから
<部落>を子どもにどう伝える?
子育ての日常から社会を変える
マジョリティ特権を知る
バーバパパのがっこうを探して
就学時健診という名の壁
フリースクールとの出会い
ママが、その“ぶらく”なの?
裁判の原告になる
メディアで<部落>を語る
両論併記をしないということ
「運動体」から離れて
家の中の価値観と世間の価値観
「寝た子を起こすな」とマイクロアグレッション
「部落ルーツですっ!」
ナマケモノなりのやり方で
おわりに