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はんこ作家の岩手生活(中) / あまのさくや

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発行 / 本屋・生活綴方 2024年6月15日 初版第一刷 A6判 / 56頁 岩手に移住して、丸三年が経った。 三年前、東京都・中野区から、岩手県・紫波町へ引っ越してきた。「移住で、人生が変わりました!」とキラキラした目で言うつもりもないのだけれど……やっぱり、人生は大きく変わった。これは認めざるを得ない。 (…) 自分のやりたいことと、現実的にできることの折り合いをつけるのがいつまでも下手で、もがきつづけている。ものごとに優先順位があることはわかっているが、私の頭の中には「最優先」と「優先」しかなく、諦めきれずに二兎も三兎も追いかけてしまう。断ることも諦めることも苦手なままで、岩手生活は、東京での生活よりもはるかに忙しくなっている。私のスローライフ、どこ行った? ——本書p3より するとある時、向かいの家に住むおじいちゃん(推定80代)が、電動の除雪機に乗って「ぶおおおおーーーん!!!」と、我が家まで雪をかきにきてくれたのである。しかも一度ではなく、留守にしている間にもやってくれているという、白馬の王子様ぶり。ただ、ネイティブスピーカーすぎる彼の母語を、私はふだん70%くらい聞き取れていない。 ——おじいちゃんの誘惑 / p29より 振り返ると、昨年は「本と商店街」をはじめ、紫波での仕事の比重が大きい一年だった。誰かとチームになって、目的を遂行すること。だれかのために、まちのために、文化推進のためにと、生意気にも少しずつ大義を見据えるようになり、ひとつひとつ進めてゴールに向かっていく。移住三年目は、そのプロセスを学ぶ期間だったし、それを遂げた意義も大きかった。だけどその一方で「意義」から離れたい。自分自身のための取り組みを無性に欲していた。 ——自分の欲望をとことん叶える / p37より [目次] 未来がのっぺらぼうになった感じ 定住、するの? 「本と商店街」前夜 第0回目の「本と商店街」 商店街を「歩かさる」しくみにしよう 手作り感満載の第一回「本と商店街」 「背負わない」生き方をしてきた 一日来場者千人? お父さんが逝っちゃった 三年間の地固め おじいちゃんの誘惑 そうだ、チェコへ行こう 岩手生活から見るチェコ生活 農家女子とチェコへ行く 自分の欲望をとことん叶える プラハ初日のぼったくり チェコの「紫波」に出会う 雪の森からワインの楽園へ 次は姉妹都市? チェコ↔岩手のリモートワーク そして岩手生活は続く

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