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友達じゃないかもしれない

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著者 / 上坂あゆ美・ひらりさ 発行 / 中央公論新社 2025年5月10日 初版発行 四六判 / 232頁 「私を認めてくれるのは、私が女だからなんじゃないの」 ——上坂あゆ美(歌人) 「すべての人間関係がロールプレイングゲームになる」 ——ひらりさ(文筆家) 親しげに見えた二人の日記が、静かな火花を散らす。 ジェンダーへの問い、家族の呪い、仕事の挫折、美醜の悩み……「あと何をしたら、私のことを嫌いになりますか」 互いへの違和感は、未知の自分を知るヒント。気づけば、自分の中の〈怪物〉が愛おしくなる——もがき続ける人を祝福する火の玉往復書簡。 (中央公論新社のサイトより) こんばんは。こちらは静かな金曜日の深夜です。心が疲れるとたまに悪いことがしたくなって、深夜にカップヌードルやペヤングにマヨネーズをかけて食べるのだけど、そういう夜に生かされていることはとても愛しいと思う。 このノートを始めることは、私にとってとても勇気がいることだった。なぜなら私は、ひらりささんのことが、少しだけ、恐ろしいと思っているから。私とひらりささんは友人ですが、二人でいるときにもこんな話はしたことがありません。初回に言うことじゃないかもしれないと思ってすごく悩んだけど、自分にとって真摯に、美しいと思える文章を書くためには、これを書かないわけにはいかないと思って腹を括ることにしました。 ——友達と他人 / p12より 上坂さんは愛を船にたとえたね。恋愛のことを考えるとき、私の頭には舞台のイメージが浮かぶ。だって、恋愛はロールプレイングゲームだから。舞台の進行に関わる責任はお互いにまっとうすべきだと思うけれど、舞台以外の部分はそれぞれの領域、というのが今の自分の感覚かもしれない。何か向かう先を共にする、という感覚が、私の恋や愛の中には入ってこない。向かう先が違う個が、瞬間的に身を寄せる場所のようなとらえ方。私はいつでも恋人との将来について空想している。求められるのであれば責任を果たす用意はいつでもあるけれど、そうではないのに舞台以外の部分を詮索するのは、押し付けや、侵害になってしまう。 ——恋と欲 / p112より 寝転んでいたら少し回復した。足元にいつのまにか猫がもぐりこんでいる。喉を鳴らしているのか、振動を感じる。生きとし生けるものは何かしらの振動を発しているのだと、猫を飼ってから知った。たぶん、私もかすかに振動しているのだろう。 ——魂と容姿 / p178より [目次] 友達と他人 労働と人間性 理想と現実 怪物とAI 金と無駄 恋と欲 生と死 魂と容姿 好きと嫌い

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