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発行 / ナナロク社
2024年3月21日 初版第1刷発行
B6変 / 176頁
2年ぶり岡本真帆の第2歌集
(帯文より)
わたしもう、夏の合図を待っている 冬至の長い夜からずっと
スパイスは火花に似てるわたしからわたしへ送る強い喝采
どんなひと、どんな犬より速くゆく 水上バスは光の類語
みずからは光らない月 紫陽花を花瓶にさせばすこし明るい
もしこれが映画だったら二時間のどの辺なのか考えている
外を見るだけで話をしなかった時間のことを撫でている夜
本当に正しかったかわからない決断たちよ おいで、雪解け
——本書所収の歌より
第一歌集を刊行したあと、二拠点生活をはじめた。便利で、友達がいて、にぎやかでせわしない東京での暮らしと、のどかで、孤独で、穏やかに過ごせる地元、高知での暮らし。こんな風にわかりやすく表現しようとするとき、本当の姿はわずかに歪んでしまう。だからこれだけではないのだけれど、二つの生活の行き来は私にとって何が大切なのか、私が何を心地よく思うのか、気がついて体になじんでいく時間になった。
——あとがき / p172
[目次]
あかるい花束
ただしいよりたのしく
東京タワー
風と暮らす
ワルツ、はつなつ
光のそばで
空っぽの花器
代々木公園
バック・グラウンド・ムービー
走れハスラー
山のうれしさ
n度目の春
ちぐはぐな布
夜にガーベラ
爛と凛
天皇賞(秋)
スターバックス京都三条大橋店
光源
にぶい金星
かげよかたちよ
小箱
あの春に返しそびれた
しゅくふく
あとがき