暮らし07
発行 / 百万年書房
2025年5月15日 初版発行
四六変型判 (120mm×188mm) / 224頁
私は本づくりでなにができるだろうか。私ができることはささやかだけれど、本の力で「生きる力」が湧いたら良いと思う。顔の見えない読者が、ひとりでも、ふたりでも、生きたいと強く思えるような本づくりをしたい。
ちなみに余談だが、rn pressから出ている本は見た目が“かわいい本”が多いせいか、どうも私は「乙女ちっくな」編集者だと思われているようだ(…)。どうか本を読んでほしい。rn pressの作家たちはみなとんでもない熱気と狂気で書いている。
——生きる力が湧いてくる / p36より
昔から怒ると笑い出してしまう癖がある。本気で怒れば怒るほど吹き出してしまうのだ。
もちろん笑いたくて笑っているのではない。これは癖というよりも、怒りやストレスを感じたとき、無意識に笑うことで自分を落ち着かせようとする生理反応らしい。同じ症状の人が「自分は精神の病気ではないか」と心配してネットに書き込んでいるのをたまに見かける。
——テニスが下手な女の子 / p75より
社会でひとりぼっちだと感じている人もいるだろう。でも、そんなことはないから安心してほしい。あなたが生まれて、育って、出会ってきた人たちが、ふとした瞬間、きっとあなたのことを想っている。私の兄は、友だちなんかひとりもいなかった。「誰ともつながらなくても人は生きていけるのか」という壮大な社会実験をしているかのようだった。でも、そんな人でも、この世にいない悲しみで、私はまだ泣いている。
勝手に死ぬなんて決めるなよ。いくら文句を言っても、亡くなった人には届かない。そんな勇ましさがあるなら、生きていてほしいと思うが、決めてしまったことに口出しはできない。母のことも、兄のことも、好きだったからこそ、彼らの決断を受け入れ、尊重してあげたい。本当に自分勝手な人たちだ。
——太く、長く、濃く / p156より
[目次]
昼間に風呂に入る
家族
生きる力が湧いてくる
酔う
大切なあなた
祝祭の日々
USO かわいいあの子
優しい兄
テニスが下手な女の子
夜、空を見上げる
USO Nの起源
USO 見えないアングル
正月嫌い
朝、虎ノ門で仕事を終える
遠くに住んでいるあの子
自由の証
今日も吉祥寺のルノアールで
太く、長く、濃く
しあわせの、となりにあるもの
それよりぼくと踊りませんか
発声のすばらしさ
中華料理とお節介
居場所をくれてありがとう
物語のはじまりには、ちょうどいいのさ
あなたと私のあいだにあるもの
USO Nのお葬式
あとがき