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小山さんノート

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編者 / 小山さんノートワークショップ 発行 / エトセトラブックス 2023年10月30日 初版発行 四六変 / 288頁 「小山さん」と呼ばれた、ホームレスの女性が遺したノート。 時間の許される限り、私は私自身でありたい——2013年に亡くなるまで、公園で暮らしながら、膨大な文章を書きつづっていた小山さん。町を歩いて出会う物たち、喫茶でノートを広げ書く時間、そして、頭のなかの思考や空想。満足していたわけではなくても、小山さんは生きるためにここにいた。 80冊を超えるノートからの抜粋とともに、手書きのノートを8年かけて「文字起こし」したワークショップメンバーによるそれぞれのエッセイも収録。 (エトセトラブックスのサイトより) 小山さんは、ユーモアのある、どこか冷静な記述をとおして、自分自身をある意味でつきはなしてみたり、赦してみたりしながら、日々を生きつないでいたのではないかと思う。ノートに出てくるフランスへの旅やルーラという存在は、空想や妄想のようにもみえる。でも小山さんは現実をあきらめて「空想」に生きていたわけではない。それらの「妄想」は現実を生きるために小山さんが生み出したものであり、また小山さんに与えられたものだったのだ。それらを含めた現実を、小山さんは生きていた。 ——はじめに(登久希子) / p11より 私は私の心に忠実に生きていきたかった。 神が尊ぶ自由精神とは何かと、秘かに数々の本を読む時間に救いを求めた。だが、迷うばかりで救われきれない。 私は、自分の正直に思う文学を知った。学校の勉強の活字や、数学ではなかった。文学者、詩人の表現でもなかった。私が青春の頃、本当に悩み、絶望した時、やりきれないもどかしさの中より、親にもかくれて静かにこもり、押し流された文字、かくれて読んだ。 ——1993年12月22~23日 / p27より 七月六日、突然小さなノートになった。 三日夜、駅近く喫茶を出て二日連続の精神安定をつとめたが、ガス深く曇り空、雨と天候がスッキリとしない。残百円少しを残し、四日を迎え不安定な一日を過ごす。夕方散歩の中でタバコ拾い、わずかな食料で身を保ち、五日、夜明けまで意識のみが冴え眠れぬ夜を過ごす。 ——2003年7月3~6日 / p210より [目次] はじめに——小山さんノートとワークショップ  (登久希子) 小山さんが生きようとしたこと(いちむらみさこ) 小山さんノート  序章 1991年1月5日〜2001年1月31日  第1章 2001年2月2日〜4月28日  第2章 2001年5月7日〜8月21日  第3章 2001年8月22日〜2002年1月30日  第4章 「不思議なノート」2002年9月3日〜10月4日  第5章 2002年10月30日〜2003年3月16日  第6章 2003年7月3日〜2004年10月12日 小山さんノートワークショップエッセイ  小山さんとノートを通じて出会い直す(吉田亜矢子)  決して自分を明け渡さない小山さん(さこうまさこ)  『ルーラ』と踊ること(花崎攝)  小山さんの手書きの文字(藤本なほ子)  沈黙しているとみなされる者たちの世界(申知瑛)

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