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著者 / 顧彬彬・宮崎晃吉
発行 / HAGISO
発売 / 真鶴出版
2024年11月7日 初版発行
A5変 / 388頁
東京・谷中で、空き家と出会ってはお店をつくり、自ら運営まで担う建築事務所・HAGISO。
今や谷中を中心に8店舗を展開する彼らが、どうやって地域に根ざし、広がっていったのか。偶然を積み重ねて見えてきた、試行錯誤の10年の記録です。
ただ10年を振り返るだけでなく、さまざまな角度からHAGISOを語る視点を取り入れました。関係する人たちへの取材をまとめた「インタビュー」や、アトリエ・ワン・塚本由晴氏をはじめとした四つの「対談」、図面から各店舗を分析する「おみせ大解剖」、家で楽しめるHAGISOの定番メニューの「レシピ」。さらには、HAGISOのお金まわりの話も載せた秘密の「袋とじ」(!)まで。380ページを超える大ボリュームです。
編集・発売元は真鶴出版。小さな出版社だからこそできる試みとして、HAGISOの由来となった「萩」の葉で、スピン(栞紐)を草木染めしています。
さまざまな「ローカル」で活動する人たち必読の一冊!
(真鶴出版のサイトより)
10年目以降の居間theaterの目標は、お客さんへのケアと信頼のバランスを考えるというか。もちろん最低限のケアはしつつ、いい意味でもっとカオスな状況になることを怖がらないようにする。どんなときもお客さんの居心地を最優先にと考えてきたのは、自分たちらしい作品をつくる上で重要なことだったけれど、一方でお客さんの能動性を見くびらないようにする必要もあるなと。そのほうがごちゃごちゃしておもしろいのかなって。
——対談Vol.1 HAGISO×居間theater / p124より
ご飯を食べてほしいときに食べない。いざ出かけようとしたら、うんちをした。着替えを用意したのに、この色は嫌だと言われる。そんなこと、一日に何十回とあるのは子育てをしたことのある人だったら誰もが経験しているでしょう。
そんな場面で、「思い通りにいかない」という考えを変えていかないと自分が苦しくなってしまうことを学びました。何事も思い通りにいかないこともあるし、思い通りにいかなかったときに、それを受け入れる余白を自分がもっていないと、両者にとって辛くなってしまうのです。それは仕事にも通じていきます。
——第4章 まち全体を宿に見立てる / p161より
谷根千地域は、いまや見かけない日はないというくらい、何もしなくてもさまざまなメディアで取り上げられるようになりました。でも、そこで取り上げられるのは観光客目線で、「下町」「レトロ」というステレオタイプのキーワードが踊ります。このようなメディアの取り上げられ方が常態化すると、まちへの期待もそのような目線になり、それに応えるためにまち自体も不自然な振る舞いをしてしまうこともあります。
こうした関係性が続くと、まちが消費されてしまうのではないか、と私たちは危惧しています。
——第7章 コロナ禍を生き延びろ / p275より
[目次]
はじめに
第1章 一軒の木造アパートから
第2章 萩荘の終わりとはじまり
インタビュー1 HAGISOの大家、梶原千恵子さんの話
第3章 最小文化複合施設 HAGISO
対談1 HAGISO×居間theater
第4章 まち全体を宿に見立てる
対談2 HAGISO×HOMEMAKERS
第5章 「つくる人」と「食べる人」をつなぐ
インタビュー2 TAYORIの大家、菅完治さんの話
第6章 関係性の連鎖
対談3 HAGISO×JR東日本
第7章 コロナ禍を生き延びろ
インタビュー3 HOW HOUSE アンディーさんの話
第8章 「チーム」として働く
対談4 HAGISO×アトリエ・ワン
第9章 つながりはじめる日常
HAGISO Inc.のおみせ大解剖
おうちでつくるHAGISO Inc.のレシピ
おわりに