執筆 / 山本麻央・髙木里美・中川晃太・椋本湧也・杉田真理子・水野葵以
編者 / 中川晃太
2025年5月 第一刷発行
B6判 / 92頁
まちと暮らしについての6人の詩歌、散文、写真を編んだリトルプレス本。詩を通じて、ままならない他者の視点に立つことを試みる一冊。
(編者のInstagram投稿より)
都市を考えることは、つまるところ他者を考えることだと思っています。まちとは他者の集まりである。ままならなさとともに暮らしている私たちだから、都市も本来たくさんの矛盾をはらんだものだと思う。その矛盾を矛盾のまま受け止めたい。そのために、純度の高い「他者の言葉」である詩歌を通して、切実な他者の視点に立とうとしてみたらどうか。言いかえれば、昔誰かがそう表現したように「他者の靴を履く(in someone’s shoes)」ことを試みたいと思っています。都市や生活を「詩的に」考えるとは、単に情緒的であるということではなく、そんなふうに誰かの靴を履き、まちに出てみることだ。そして、「誰かの靴」はいつしか「自分の靴」へ変わり、またそれが別の人にとっての「誰かの靴」になる。
——まえがき / p6より
C またある時、家から持参した「お気に入りのマグカップ」にコンビニでコーヒーを淹れ、スクランブル交差点でお茶会をした。その後、近くの書店で詩集を購入し、詩を音読しながら街を歩いた。詩の言葉は声にのって雑踏に消えていった。
——偶然の音楽 / p48より
別に部活をしているわけじゃないんだし路傍の花を愛でたっていい
——義務の街 恣意の町 / p85より
[目次]
まえがき 都市を詩的に考える
「幽体」(山本麻央)
赤松が眠る時(髙木里美)
車窓(中川晃太)
偶然の音楽(椋本湧也)
Where strangers meet(杉田真理子)
義務の街 恣意の町(水野葵以)
あとがき 移動する風景