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都会なんて夢ばかり / 世田谷ピンポンズ

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発行 / 本の雑誌社 2026年5月30日 初版第一刷発行 四六変 / 208頁 幻の名随筆集、待望の復刊 大学では友達が一人もできなかった。 劇的なことが何ひとつない自分の人生が いつもコンプレックスだった。 波瀾万丈に生きている人がただただ羨ましかった。 言葉を大切にするフォークシンガーの幻の名随筆集、 待望の復刊。 (公式サイトより) 身辺の出来事を描くという点において、私小説は四畳半フォークとの共通点が多いように見える。しかし、つましい生活を描きすぎるが故に、ともすれば貧乏が貧乏くさいことになってしまっているように思える四畳半フォーク(貧乏は悪いことではないが、貧乏くさいのは嫌いだ)に比して、したたかさとしなやかさを持ち、一見、軟弱であるかのように見えながらも力強い彼らの私小説は、似て非なるもののような気がした。彼らがどうにもならない現実を前にして、開き直っておのれをわらっている時があったとしても、いま自分が欲している感覚に近いのは四畳半フォークではなく私小説だった。 ——もっと文学を / p5より そんな時、春が押し寄せてきた。 感傷を伴わない、圧迫感すら含んだ生暖かい春。 途方もないくらい自由な時間が眼前に広がっている。絶望するくらい自由な時間が。 新しい出会いを、強要されていた。感傷を、強要されていた。 「変わらなければならない。変わらなければならないのだよ」 何度も何度も春は押し寄せてくる。 ——春 / p58より 二〇一四年に入ったばかりの寒い時期に祖父が死んだ。 読経の声を遠くに聴きながら、彼の話してくれた言葉を思い出していた。 「世界で一番近くて遠い場所ってどこか知っている?」 ——じいさん / p161より [目次] もっと文学を 二階の歌 雪の降る街、ギチギチに巻いたマフラーの下 ガガガ、ゴイステ、そして銀杏BOYZ 駒澤大蛇 帰省した僕は 下高井戸たつみ 鈴木さん 仮性フォークと僕 絵描きの女の子 春 青ジャージの男 まちぐるみ リブロ エンドレス・ポスティング 井の頭公園ランデヴー ブッキングライブラブ Fさん 二木 クロスロードのブルース 独りぼっちのジョン・レノン・ミュージアム コーヒーもう一杯 よるのさんぽ あの頃、おばけ少年たちと 続・あの頃、おばけ少年たちと カセットテープのB面 加地等さんのこと 藤子と不二雄 好きなものは好きなのよ 知らない街に歌いに行く 名画座 下北沢のハイブリッド古書店 じいさん 又吉さん ライヴは告白 いつものお店で待ち合わせ ひとりぼっちの二人 フォークシンガー あとがき その後の東京

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