かくれんぼパブリッシング
2024年7月31日 第1刷発行
B6変(115mm×177mm) / 192頁
本書のタイトル『生=創×稼×暮』は、『イキル ハ ツクルカケル カセグ カケル クラス』と読みます。この読みづらい数式の書籍タイトルには主に二つの想いを込めました。一つは、それぞれの動詞 (創る・稼ぐ・暮らす) のうち、どれかの値がもし0であれば、生きるという値も0になってしまうということ。
そして、もう一つの想いには次のことが前提にあります。創造的に生きることを求める私たちは、「創ること」に夢中になっているとき、「稼ぐこと」「暮らすこと」を忘れてしまいがちです。しかしながら、どのような創作者も「稼ぐこと」「暮らすこと」なしでは生きられないのです。
——はじめに / p4より
音楽家の友だちたちは口をそろえて、音楽で稼ぎたい、稼がねば、というようなことをいう。確かに音楽ならうっかり稼げることもあるだろうから、そうでないとと思う気持ちもわかる。けれど、もとより稼げない詩というものを選んでしまった以上、「いかにして詩で稼ぐか」よりも深刻に、考えないといけないことがあるのだ。
すなわち、いかにして書きつづけるか。それはつまり、いかにして生きつづけるかということでもある。
——うどんとひも / p61より
働けど働けど現金が本に換わり、税金の支払いもままならず、おまけに仕入れた本は「財産」となって、確定申告時に僕を金持ち扱いにしてくる。なんておかしな世界で暮らしているのだろう。いや、世界は変わっていない。「社会」がおかしい。「貨幣経済導入以降の世界」は「命に満ちた世界」を「社会」に変えている。
——土、政治、経済 / p176より
あなたが生きるとき、創ること・稼ぐこと・暮らすことのバランスをどのように保っていますか。
「さまざまな段階」の「芸術家」19名による、上記の問いの回答をまとめたエッセイ集。
[目次]
お前にはそんな旅が似合う
小説家 / 大学生 新胡桃
愛とともに生きること
四つ葉のクローバーアーティスト 生澤愛子
洗えばきれいになる手
薪ストーブ職人 (株式会社ファイヤピット代表) 大石守
正解のない問いに対して考えた
おおば製パン店主 大場隆裕
野育から農を見つめ直す
農家・百姓 / ファームガーデンたそがれ園主 菊地晃生
うどんとひも
詩人・国語教室ことぱ舎代表 向坂くじら
人間、自然、信念
とおの屋要オーナーシェフ・株式会社nondo
代表取締役 佐々木要太郎
鷹と共に生きる
諏訪流鷹匠 篠田朔弥
生計という土台なしの「暮らし=創作」
文筆家 / 博士 (哲学) 関野哲也
あんこと私
あんこや ぺ 店主 竹内由里子
私の中の光と影のバランス
文筆家 土門蘭
壊れてもなお守ったもの
書店「かみつれ文庫」店主 西岡郁香
暮らしと仕事のみたて遊び
花屋みたて店主 西山美華
やめられないまま、そのまんま
新渡戸文化学園 VIVISTOP NITOBE クルー 廣野佑奈
細く長く暮らす
古本よみた屋 副店長 / 文章で遊ぶ人 ブン
私は農家であり、農家ではない
はれやか農園代表 槇紗加
手仕事と心地良いバランス
江戸切子職人 三澤世奈
土、政治、経済
本屋店主 / モノ書き / 時々大工 モリテツヤ
空から写真を撮ることを仕事にする
空撮写真家 / NaohPhoto 山本直洋