ゆめみるけんり
2021年夏 初版 (第一期刊行完結)
新書判(110mm×173mm) / 322頁
栞付き
そこで夏は暇乞いをした
「パステルナーク詩撰 嵐 瞬時の永遠 / (木下晴世)」p.162より
詩と生活のZINE「ゆめみるけんり」。
詩、ものがたり、翻訳、往復書簡に対談——今号は「わたしから始める」をテーマに、多彩な書き手による、さまざまな表現が見られます。
文中で、著者のひとりが詩について語っている内容が、そのまま、ゆめみるけんりの在り方を示しているように思えました。ここに引用します。
しかし、こんな時に、詩こそが、詩だけができることがあるとわたしたちは確信しています。
大きな言葉が、情報がわたしたちを疲弊させている。(…) 大きな力におもねる言葉によって、生活が破壊されている。自分の言葉さえ、誰かの代理で語る道具となってしまっている——このような時に。
詩のような小さな、ごくパーソナルな、ささやかな言葉ならば例えば、ひとりぼっちで家にいるあなたの隣にすっと寄り添うことができるかもしれません。
「いま寄り添うためのことばを / (工藤順)」p.228より
ゆめみるけんりが小さな判型なのは「通勤する満員電車のなかでポケットにしのばせたい」という理由によるものだそうです (p.208より) 。
いつもかたわらにあるものとして、この一冊が、小さな助けとなりますように。