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農とアナキズム 三原容子論集 / 三原容子

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発行 / アナキズム文献センター 発売 / 虹霓社 2024年12月5日 初版第一刷発行 四六判 / 376頁 大杉は「道徳」に反抗する。自分自身を含め、人間に染み込んだ「道徳」の欺瞞性を鋭く指摘する。なぜ「道徳」は欺瞞的なのか。 現在の社会には、支配する者と支配される者が存在している。人々が平等の状態で存在しているのではない。「道徳」の問題を考える時、この事実がたいへん重要である。 (…) 現在の「道徳」は、このような社会を維持するために都合よく作られている。人間はそれに適応することによって自己を抑えつけ、自分自身を失った状態——経済的政治的にのみでなく精神的にも奴隷状態——におとしめられてしまっている。 ——第一部 私の考える<アナキズム> / p26より 従来下中ら農民自治会関係者の思想について指摘された、社会科学的な認識の欠如やその意味でのアナキズム的という批判は、マルクス主義の示唆する道を前提とした上で、反体制的な性格を持つ運動であるならばそれを進むべきであるにもかかわらず、そうしなかったという意味をしばしば含んでいた。第一にこの点について論じなければならない。 ——第二部 農本的アナキズムの思想と運動 / p218より 2010年前後にかなりの熱量で論じられていた、農や自然と共生する民主主義社会の実現という課題の重要性は些かも減じていないはずだが、折角の議論の蓄積にもかかわらず、その後の日本の社会状況においてそれが等閑視されてしまった憾みがある。その背景には、その時の議論が歴史的に位置づけられず、一過性のブームとして忘却されてしまったことがあろう。 ——解題・解説 / p364より 著者が公害や差別問題と向き合う中で出会った「アナキズム」と「農本主義」。その二つのキーワードを手掛かりに、人と人の関係(アナキズム)、人と自然との関係(農本主義)にこだわり続けてきた三原容子。 「アナキズム」が大学の研究テーマとして歓迎されなかった80-90年代、女性の立場から差別と支配のない社会を目指して奮闘する過程で生まれた先駆的な論文は今こそ読み返されるべき内容といえる。 (版元ドットコムより) [目次] 第一部 私の考える〈アナキズム〉  アナキズムの〈イメージ〉と私の考える〈アナキズム〉  大杉栄と「道徳」  「農本主義的アナキズム」の再検証 第二部 農本的アナキズムの思想と運動  Ⅰ 石川三四郎   石川三四郎とカーペンター、ルクリュ   石川三四郎の歴史哲学   『農本的アナーキズム』と石川三四郎  Ⅱ 加藤一夫   加藤一夫の農本的アナキズム   加藤一夫の思想    ——アナキズムから天皇信仰への軌跡——  Ⅲ 江渡狄嶺   江渡狄嶺の二つの時代 実行家から社会教育家へ   学校無用論と教育運動    ——下中弥三郎と江渡狄嶺を中心に——  Ⅳ クロポトキンの影響   日本におけるクロポトキンの影響について   クロポトキン『倫理学』によせて   クロポトキン『相互扶助論』と現代  Ⅴ 農村青年社   戦前アナキズム運動の農村運動論    ——その1 自連派——   農村青年社について   農村青年社と現代 第三部 書評  書評 アナキズムとエコロジーとの接点  書評 ジョン・クランプ著   『八太舟三と日本のアナキズム』  書評 保阪正康『農村青年社事件』 解説・解題  出版までのいきさつ  初出情報と若干の回想的コメント    〈解説〉21世紀に「農とアナキズム」を読み直す   ——三原容子論集に寄せて(蔭木 達也)  三原容子著作リスト

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