other
{{detailCtrl.mainImageIndex + 1}}/2

村に火をつけ、白痴になれ / 栗原康

残り1点

1,232円

送料についてはこちら

発行 / 岩波書店 2020年1月16日 第1刷発行 A6判 / 266頁 「不朽の恋を得ることならば,私は一生の大事業の一つに数えてもいいと思います.」 筆一本を武器に,結婚制度や社会道徳と対決した伊藤野枝. 野枝が生涯をかけて燃やそうとしたものは何なのか. 気鋭の政治学者が,ほとばしる情熱,躍動する文体で迫る,人間・野枝.その思想を生きることは,私たちにもできること.やっちまいな. ■著者からのメッセージ 読みたい,書きたい,食べたい,セックスがしたい,子どもがほしい.ふつう,ひとはなにかをやるためには,なにかをあきらめなくてはいけないとおもいこまされている.生きるためにとかいって,まずカネのことを考えさせられるからだ.たとえば,家庭をもつようになったら,カネにもならないのに夢をおいかけたら,わがままだといわれてしまう. でも,伊藤野枝はちがっていた.やりたいことがあったら,なにがなんでもやってしまう.ひとつじゃない,全部だ.カネはあとからついてくる.家も仕事もなげ捨てて,がむしゃらになって欲をみたす.失敗もする.死ぬほどバッシングもされる.でも,やってみると自分にはこんな力もあったんだと,妙な自信を手にしている.それを支えてくれる友人がいたら,その大切さにも気づかされる.百人力だ.あんなこともできる,こんなこともできる,もっとできる,わたしはすごい. 野枝が身をもっておしえてくれているのは,そういうことだ.あらゆる逆風どんとこい.カネのことなど関係ないね.だれでもできる,なんでもできる.村に火をつけ,白痴になれ.いいよ! 栗原 康 ■編集部からのメッセージ 筆一本で結婚制度や社会道徳と対決しつづけた伊藤野枝.その思想,人間像に,気鋭の政治学者・栗原康さんが迫ります. 本書に引かれた野枝の言葉が,とにかく強い! 「不朽の恋を得ることならば,私は一生の大事業の一つに数えてもいいと思います」 「あなたは一国の為政者でも私よりは弱い」 「ああ,習俗打破! 習俗打破!」 そして,野枝に恋する大杉栄が憑依したかのような,栗原さんの文章のグルーヴ! 進学.恋.結婚.仕事.子育て.そこに立ちはだかる,こうあらねばならぬというプレッシャー.世間.国家.それでも,学ぶことに,書くことに,食べることに,恋に,性に,生きることすべてに,野枝はわがままを貫きとおします. 野枝には,優先順位がわかっていたのです.大切なのは,ただひとつ.おのれのわがままに徹すること.不倫上等.淫乱よし.自分のことは自分できめる.自分でやる.なんとでもなる.なんでもできる. 恋とは? 愛とは? 生きるとは?――読みながら自問させられます.じわじわと自分の人生を自分に取り戻す力が湧いてきます.野枝の思想を生きることは,わたしたちにもできること.今の時代にこそ,きっとだいじなこと.野枝に出会ってください.恋してください. (岩波書店のサイトより) 野枝は、ようやく末松福太郎と離婚することができた。めでたし、めでたし。なのだが、これで腹の虫がおさまらないのが野枝である。自分はなにもわるいことなんてしていないのに、さんざんひどい目にあわされた。ゆるせない、ゆるせない。ここから野枝は筆一本を武器にして、結婚制度や社会道徳なるものと対決していくことになる。やられたらやりかえせ。 ——第二章 夜逃げの哲学 / p47より 野枝は、谷中村のはなしをきいて涙をポロポロながした。ゆるせることと、ゆるせないことがある。そして、ゆるしちゃいけないことがある。自分もなにかしなくてはいけない。そうおもって辻にはなすと、なんかせせら笑っている。おまえ自分のこともろくにできないくせに、ひとさまの心配かよ、それはセンチメンタリズムだよと。これをきいて、野枝は激怒する。いったい、おまえはなんなんだと。仕事をしないばかりじゃない、家事も育児もしやしない。たまに辻の母親が手伝いにきてくれたかとおもえば、女が仕事をするなんてどうなんだとか、だから家事がなっていないんだとか、おまえのせいで息子がはたらかなくなったんだとか、ピイピイピイピイとうるさいことをいってくる。ちくしょう、ぜんぶわたしがわるいのか。いいたいことばかりいいやがって。しかも、それで辻がたすけてくれればいいものだが、そういうときはだいたい家の端っこでピーヒョロロと尺八をふいている。なんなんだ、こいつは!なんなんだ、こいつは!ダダイスト、辻潤である。はたらかないで、たらふく食べたい。 ——第三章 ひとのセックスを笑うな / p96より [目次] はじめに 第一章 貧乏に徹し、わがままに生きろ 第二章 夜逃げの哲学 第三章 ひとのセックスを笑うな 第四章 ひとつになっても、ひとつになれないよ 第五章 無政府は事実だ 注 参考文献 写真出典 伊藤野枝略年譜 あとがき 岩波現代文庫版あとがき 解説『村に火をつけ、白痴になれ』を語るとき、  人は羨望し、祝福する(ブレイディみかこ)

セール中のアイテム