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ことばの育休 / 銭谷侑

1,980円

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発行 / 庭ブックス 2025年2月28日 初版第1刷発行 B6変 / 208頁 コピーライター、父になり、ことばが無力な世界へ。 千葉県外房の里山に暮らすコピーライターが一年間育休をとり、育児の合間に書き続けた「40編のエッセイ」と、「書く育休のすすめ」「妻のあとがき」を収めた一冊。ことばが通用しない0歳の息子との、ことばにできない感情が次々と生まれる日々で、コピーライターに訪れた大きな変化が息づくエッセイ集です。 育児を通して、ことばを多彩な視点で見つめ直す体験記には、日常の風景が少し違って見えてくる発見と感動がつまっています。言語やコピーに興味がある方、子育て中の方、日常と出会い直したい方におすすめです。 またこの本は、土から生まれるようなことばを届ける出版社『庭ブックス』の創刊書籍。家庭という「庭」から紡ぎ出されることばたちが、あなたの日常に新たな芽吹きを届けます。 (庭ブックスのサイトより) アーティストのブライアン・イーノは言う。「建築家ではなく、『庭師』のように考えよ。終わりではなく、始まりをデザインせよ」と。ぼくらはゴールばかりを気にして、あらゆる日常を手段化させてしまっているのかもしれない。 こどもをより良く育てることを目的に置くと息苦しいが、「始まりをデザイン」し続けると捉えると気持ちが軽くなる。なにげない毎日だって、きっと始まりの連続。ゴールを手放し、始まりを楽しむことにしよう。 ——ぼくら家族は、庭からはじまった / p11より 対して、小説や詩は、縦書きが多い。じっくり内容を読みたいときや、どっぷり物語の世界に浸かりたいときは、縦書きのほうが適していると、ぼくは感じる。重力による落下速度は、物体の重さによらず一定なように、縦書きには情報社会の流れとは切り離された、一定な時の流れが存在しているのではないか。 縦書きの世界は、じぶんのペースで「奥へ奥へ」と読み深めていくような感覚がある。 ——ヨコの世界とタテの世界 / p66より 人生には、すぐには意味づけできない、どうしようもない痛みも存在するのだと思う。ことばにしようとすると嘘になってしまうものが。そもそも痛みは、とても個人的なもので、物理的には他人に共有できないものだ。 では個に閉じられた痛みたちは、なす術なく、人を孤独に向かわせるものかと言われれば、そうでもない気がする。たとえば震災による被災者の苦しみは、体験していない人が、その痛みを理解することは難しい。けれど、軽々しく理解できないからこそ、理不尽で物語なんかにできないからこそ、人と人が助け合い、人が強く結びつくポジティブな力になることがある。 だれにもコミュニケーションすることができない痛みから生まれる、コミュニケーションやつながりもある。それは、ひとつの希望だと思う。 ——こどもの痛みにどう向き合うか / p124より [目次] ぼくら家族は、庭からはじまった 男を父に変える「感触」とは ベストフラワー賞を受け継ぐ こどもの名前に、コピーライターはどう向き合うか だいばーちてぃ こどもは口ではなく、喉で泣く 子育てのユートピアはあるか 2人で行って、3人で帰ってきた 家事はアートだ もうひとつの名づけ 「抱っこ恐怖症」の克服 文体を探す旅 見知らぬ善意 0歳と37歳の季節 ヨコの世界とタテの世界 夫のことは大切でなくなるか おっぱいストライキ 30万年前の足音 考えないことのデザイン 人間がマイノリティの世界へ システムの触手 父性の役割 レモンの木と育つ 鯉のぼりはなぜ泳ぐ 母語を贈ろう 家族とクラフト 人の内にある怪獣 空を飛べる人 こどもの痛みにどう向き合うか ことばにする前のみずいろ チェーン店ができない町で おれ-5キロ=おれ 頭・心・手・口のかけくらべ 子育てに短編小説を 菌をゲットせよ こどもは人生の制約か 物理法則を超える生き物 即興劇な人生 先人の肩に乗る ぼくら家族は庭でつづく 巻末付録「書く育休」のすすめ 妻のあとがき

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