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寄稿 / 穂村弘
発行 / ナナロク社
2024年11月17日 初版第1刷発行
B6変 / 352頁
“水道水の味”や“1円玉の重さ”など、一見無機的なものを、独特の視点で表現したYouTube動画「説明」が各所で話題となる。歌人としても活躍し、『BRUTUS』での又吉直樹との対談、文藝春秋オンラインでの穂村弘との対談など、いま次世代の表現者として大きな注目を集めているお笑い芸人・鈴木ジェロニモの初めての本です。
僕は「定義」には興味があるけど、「説明」には興味がないので帯は書けません。——谷川俊太郎(帯文)
(ナナロク社のサイトより)
匂いと見た目は同じ 味は違う
優しくはない
丁寧ではある
口の形に一回なって無くなる
記憶で味わっている
——水道水の味を説明する / p26-30より
ほぼ無い
無臭
あると思わせてすごく無い
匂いが凹んでいる
——造花の匂いを説明する / p123-126より
目の前の世界には無限の情報が詰まっている。だが、そのすべてをキャッチすることはできない。だから、普段の我々は生存にとっての優位性というフィルターを通して、世界をざっくり見ている。その結果、水道水や一円玉のような無数の細部を自明すぎる情報としてスルーすることになる。だが、本当はスルーすることで世界からスルーされるのだ。地球に初めて降り立った異星人のような作者の視線と言葉は、そんな我々の意識の在り方を束の間覆す力を持っている。
——異星人の言葉(穂村弘)より
[目次]
水道水の味を説明する
一円玉の重さを説明する
造花の匂いを説明する
まばたきを説明する
東京の部屋を説明する
この本の厚さを説明する