発行 / ナナロク社
2022年3月21日 初版第1刷発行
B6変 / 168頁
あの短歌のひと、岡本真帆のはじめての歌集!
(帯文より)
帰りつつ家賃の歌をつくったら楽しくなって払い忘れた
金木犀わからないまま生きていく星のかたちで出るマヨネーズ
宇宙から見たら同じだ真夜中の映画も冬の終わりのたき火も
誰からの誰への祝いなんだろうひとりで持て余す祝日は
まず光それから匂い桐箱のなかでまどろんでいるカステラ
桃のこころ炎のこころ泥のこころ 駆け抜けるものぜんぶが私
——本書所収の歌より
浅草行きの水上バスは、浅草に急いで向かうための乗り物じゃない。むしろ、乗らなくてもいい。そんな乗り物。
一見無駄のように思える、なくても生きていけるもの。そういう存在が、私を生かしてくれていることを知っている。合理的でない「遊び」のようなものが、心に潤いや光を与えて、わくわくさせてくれるのを知っている。この歌集も、誰かにとってそういう存在になれるのかもしれない。そんな風に想像するだけで、私はたまらなく嬉しくなってしまう。
——あとがき / p165
[目次]
ぱちん
犬がいる!
安全な場所
いつか忘れる
街で暮らす
無垢
リスがすごいの
これが夏だよ
ターャジス
遠い星
振り返す手
いるかのかたちの軽石
新しく生まれ直せば
HOLIDAY
砂利
生活
ここにいる
北極星の日々
声を待ってた
ほんとうの記憶
パスワード
ポニーテール
私の夜を私が歩く
悪役
平和島
でたらめな花言葉
南極に宇宙に渋谷駅前に
レジャーシートの冷たい麦茶
水上バス浅草行き
ぜんぶが私
たぶんあなただ
ねむいキス
風が強くて
レイトショー
愛のかたまり
あとがき