発行 / 三輪舎
2022年9月15日 初版
B6変 / 224頁
「これでいいや」で選ばないこと。
「実は好きじゃない」を放置しないこと。
これは、ひとりよがりの贅沢ではない。——ひとの日常、ひとの営みが軽視される日々にあらがう、意地なのだ。
日常において、とても些細なことだけれど、気にかかっていること。タオルやシーツ、ゴミ箱、セーター、靴、本棚……。これでいいやで選んできたもの、でも本当は好きじゃないもの。それらが実は、「私」をないがしろにしてきた。
淀んだ水路の小石を拾うように、幸せに生活していくための具体的な行動をとっていく。やがて、澄んだ水が田に満ちていく。——ひとりよがりの贅沢ではない。それは、ひとの日常、ひとの営みが軽視される日々にあらがう、意地なのだ。それが“私”の「生活改善運動」である。
手づくりのZINEとしては異例のシリーズ累計五千部を記録した大人気エッセイ『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE』を、5万字の書下ろしとともに再構成。待望の単行本化!
(三輪舎のサイトより)
一日一日、一瞬一瞬絶え間なく続いていく生活こそが人生だ。生活を少しずつでも変えていけば、生活は大きく変わる。いつしか自分がまるで違う流れ、違う軌道に運ばれる。
このエッセイでは、私が実践してきた生活改善運動について綴る。ただの日常の記録でもあるし、ときに、別のひとがつくってきた生活に触れた記録でもある。誰かとそのひとの生活について話をするのは、楽しい。「やかんって使ってます?」という会話だけでも。それは、誰かの生活に触れることだ。誰かがつくっている生活に触れると、私は温かくなる。そのひとの生活を知ることは、そのひとの生きかた、ひとつの人生の片鱗に触れさせてもらうことでもあるからだ。
——(私の)「生活改善運動」とは——はじめに / p12より
「部屋がさ、本当にかわいいんだよね。生きものというか、ペットみたい。家具もペット。全部ペット。棚はつくらなかったけど、何もかも自分の好みで選び抜いたから、全部がかわいい。いま、部屋にいて百パーセント幸せ。目に入って嫌なもの、何も置かないようにしてる」
まわりのひとからも、「ペットは元気にしてる?」と聞かれるそうだ。
——本棚は生活必需品?——本棚編 / p68より
部屋を心地よい場所にしていくと、自分が満たされていく。
私が生活改善運動を行ってきた結果、一番変わったのは実は生活そのものではなくて、自分自身だった。幸せを受け取っていいと、思えるようになった。
——幸せなほうを選んでいく——おわりに / p211より
[目次]
(私の)「生活改善運動」とは——はじめに
(私の)生活改善運動の師匠たち
人格否定を伴わない生活の改造
新しいことが起こるとしたら——新生活編
住むこと・暮らすこと
新生活の始まり
人生は選択の連続?
本棚は生活必需品?——本棚編
本棚をつくろうと思ったきっかけ
理想の本棚とは一体なんだろう
本棚づくり、実践編
できあがった本棚、DIYをすることの意味
本棚が家に来てどうなった?
「こころの底ふかく沈むもの」
食べることは生きること?——食事編
食は私から自由を奪う?
変化と水筒
器を買う
私を自由にする料理
自由になるとは
おいしいと感じること
食べること、生きること
魂の一番外側——服にまつわるロスト&ファウンド編
「ボロ」とはなんだろう
で、何を着ればいいんだろう
「良い生地」の服
服が好きなひとたち
買いもの行動を変える
そしてアナザーワールド
服をつくる
完成へ
自分の手で美しいものをつくる
砕けた欠片、小さな旅、楽園——生活〝回復〟運動編
ブロークンミラー(文字どおり)
部屋からの逃避
「浄化」
母の生活
生活“回復”運動
“制作”改善運動
楽園・壊れた欠片を拾って
幸せなほうを選んでいく——おわりに
日々の化石——あとがき
主要参考文献