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無意味なんかじゃない自分 / 荒井裕樹

2,200円

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発行 / 講談社 2025年5月19日 第1刷発行 四六判 / 272頁 川端康成にその才能を認められながら、ハンセン病によって23歳でこの世を去った作家・北條民雄。 文学史に輝く傑作『いのちの初夜』を遺した若き小説家は、なぜ病を抱えてなお書き続けたのか。 気鋭の文筆家がたどり着いた文芸評論の新境地! *********************** ぐっと近づいて北條民雄を見つめると、「その気持ちわかるなあ!」が心から溢れてきた。私たちはみんな弱い。 弱いままで強く生きた人の叫びがここにある。 ——市川沙央 *********************** (講談社のサイトより) 不思議なことに、優れた文学というのは、他の誰とも重ならない自分だけの世界観を突き詰めたものでありながら、それが多くの読者からの共感を生み出します。つまり個別性と普遍性との間に橋を架ける力があります。 ——はじめに / p7より この問題、私見では、大きな視点と小さな視点、それぞれから考える必要がありそうです。 大きな視点とは、当時この社会に蔓延していたハンセン病への猛烈な偏見を踏まえた考え方です。私たちはついつい「いくら差別された病気だからといって、発病したとたん<廃人>になるとは言いすぎではないか」と考えてしまうのですが、当時の時代状況を踏まえると、これは決して大げさな表現ではないようです。 ——第7章 無限ループを走り続ける / p151より 差別された人が、傷つけられた自尊心をなんとか守りたいと思った時、同じような境遇にある人たちに対して、居丈高になったり、意地悪になったりすることは認められるのか。 あるいは、自分が「差別されている集団」に所属していたとして、その痛みや苦しみから逃れるために、「自分だけは違う」と言ったり考えたりすることは許されるのか。 ——終章 / p250より [目次] はじめに 第1章 差別の歴史を振り返る   第2章 差別の感覚を掘り起こす 第3章 北條民雄の生涯 第4章 隔離の中の北條民雄   第5章 差別される自分   第6章 光の中の毒   第7章 無限ループを走り続ける   第8章 「作家」という生存戦略 第9章 言葉と心の落差   第10章 麗しく迷惑な友情 終章 あとがき

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