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発行 / NHK出版
2020年4月30日 第1刷発行
A5判 / 112頁
「わたし」と「あなた」のつながりをとらえ直す
そもそも人類学とは、どんな学問なのか。「わたし」を起点に考える「つながり方」とは何か? 「直線の生き方と曲線の生き方」「共感と共鳴のつながり」……。
「違い」を乗りこえて生きやすくなるために。「人類学のきほん」をもとに編み出した、これからの時代にこそ必要な「知の技法」のすすめ。
(NHK出版のサイトより)
ふつうは計画に沿って調査に関係しそうなことと無関係なことを切り分けて、関係のあることばかりに注目して調査しがちです。でも、経済とか、政治とか、宗教とか、最初からこちらの枠組みで区分けした見方が、そのままあてはまるわけがない。いろんな事柄が予想もしなかったかたちで関係しているかもしれない。その可能性をつねに念頭において、できるだけこだわりを捨てて観察する姿勢が重要なのです。
——第2章「わたし」がひらく / p51より
「わたし」は「わたし」だけでつくりあげるものではない。たぶん、自分のなかをどれだけ掘り下げても、個性とか、自分らしさには到達できない。
他者との「つながり」によって「わたし」の輪郭がつくりだされ、同時にその輪郭から「はみだす」動きが変化へと導いていく。だとしたら、どんな他者と出会うかが重要な鍵になる。
「わたし」をつくりあげている輪郭は、やわらかな膜のようなもので、他者との交わりのなかで互いにはみだしながら、浸透しあう柔軟なもの。そうとらえると、少し気が楽になりませんか?
——第3章 ほんとうの「わたし」とは? / p78より
目標を達成できないと、ふつう「失敗」と見なされますが、人生の価値をはかるひとつの指標を定めない曲がりくねった線の上では、それは「失敗」ではなく、興味深い「変化」になります。困難や苦しみも人生の味わいになるかもしれません。
——第4章 差異とともに生きる / p103より
[目次]
はじめに——無数の異なる「わたし」が生きる世界で
第1章 「つながり」と「はみだし」
第2章 「わたし」がひらく
第3章 ほんとうの「わたし」とは?
第4章 差異とともに生きる
おわりに——他者に導かれて「わたし」が変わる
人類学をもっと知るためのブックガイド